銀行や消費者金融からの借金や、個人間の借金においても、条件をクリアすれば『時効』が成立することをご存知ですか?
所定の未払い期間を満たしていれば、『消滅時効の援用』手続きを行うことで、借金の残額を0円にすることができることから、関心が高まっているようです。

借金の問題で悩んでいる方の多くは、消費者金融などから高い利息で借りてしまい、返済に困っている方です。 また、個人事業の経営者の中には銀行への支払いに困っている方もおられます。

貸主が銀行、サラ金、クレジットカード会社、
消費者金融といった企業である場合の時効
年数はおおむね5年ですが、中には5年が適
用されない例外もあるそうなので、注意が必
要です。

『時効の援用』を用いて借金の残額を消滅
させたければ、確実に所定の時効日数をク
リアしている必要があります。

時効の起算日について

借金の時効を考えている多くの方が、『最終返済日から起算される』と認識しているそうですが、時効期間の起算日は契約状況によって変わります。

この起算日の違いにより、時効が成立するための期間を計算し間違えてしまうと、時効の援用は必然的に失敗となってしまうので、時効の援用を自分でやろうと思っている方は注意が必要です。

■契約で返済日が定められている場合
(例1)一度も支払いをしなかった場合
 1月1日 融資契約
 4月1日 初回返済日未払い
 4月2日 時効の起算開始
(例2)返済をした場合
 1月1日 融資契約
 4月1日 1回目の返済日に支払い
 5月1日 2回目の返済日に未払い
 5月2日 時効の起算開始
■特に返済日を定めていなかった場合
(例1)一度も支払いをしなかった場合
 1月1日 融資契約
 1月2日 時効の起算開始
(例2)返済をした場合
 1月1日 融資契約
 3月1日 返済日に一部支払い、以降未払い
 3月2日 時効の起算開始
■返済日が不明の場合

   遺産相続日が時効の起算日となる

業者による借金踏み倒し包囲網

融資契約をした貸主側である、消費者金融やサラ金、街金、カードローン会社や銀行からしてみれば、時効が成立してしまうと、融資したお金のみならず利息もが、回収することなく消滅してしまうわけですから大損になってしまいます。
そのため、きちんと顧客管理を行っている貸金業者であれば、顧客の未払いを放置せず、あの手この手で時効が中断されるように、督促や請求などの対応を継続していると思われます。
法律上、借金に対しての時効はありますが、実際に消費者金融などからの借金を踏み倒して時効を成立させるのは、なかなか困難であるといえるでしょう。
でも諦めてはいけません。条件さえ揃えば、誰でも借金の時効援用は可能なのです。

時効の中断と再起算にご注意

借金の時効は刑事事件でいう時効とは違い、定められた期限を逃げ切れば成立するというものではありません。
特に注意が必要なのは、貸主による時効を中断させる措置をとられていないかどうか。
借主が借金を踏み倒して逃げ回っている間にも、貸主側は法的措置を取っている可能性があります。
中断措置が取られると、その期間中は時効の日数計算がストップします。内容によっては、期日そのものがリセットされてしまうこともあります。

(例1)裁判所の判決で和解
  2月1日 返済日で未払い
  2月2日 時効の起算開始
  9月1日 貸主による裁判手続きで時効中断
 10月1日 判決確定で時効リセット
 10月2日 時効の再起算開始
(例2)裁判所の判決を受けずに和解
この場合、時効の中断がなかったこととして処理され、中断日である9/1に遡って時効が継続再開する。
  1月1日 融資契約
  2月1日 返済日で未払い
  2月2日 時効の起算開始
  9月1日 貸主による訴訟手続きで時効中断
 12月1日 当事者間での和解成立で訴訟取下げ

自分で時効援用-失敗事例-

Q.7年前に契約した借金約25万の支払いを滞納し、引越しを何度も繰り返すなど未払いのままです。
5年間の未払い期間があれば時効が成立すると聞き、消滅時効の援用を自分で行いました。

ところが、1週間後に貸金業者から手紙で、「お客様の時効は成立しておりません。時効の援用のお申し出は引き受け出来かねます」と書いてありました。
7年以上経っているはずの借金なのに、なぜ時効が成立していないのか疑問でしたが、そういえば6年ほど前に、実家の方へ裁判所から支払督促が届いたと連絡がありましたが、支払うお金もなく放置したことがあります。
もしかしてこれが原因でしょうか?

A.この裁判所からの通知に対して、2週間以内に異議申し立てをしなかったため、知らずの内に裁判判決が確定してしまい、時効がリセットされ10年に引き伸ばされてしまった案件です。

もしも貸主の主張する返済条件が、『元金+利息+遅延損害金を含む全額を一括返済』であれば、異議申し立てをしなかったため、判決に従う必要があります。
さらに今回時効が成立していないのに、時効援用の手続きをしてしまったため、時効は再度リセットされてしまいました。

時効援用は内容証明郵便で書面を送るだけですので、素人でもカンタンにできると思われがちですが、時効が確実に成立していなければ失敗に終わり、援用を行ったことで時効経過年数もリセットされてしまいます。 素人判断で時効援用を行うのは、タイミングの見極めが非常に難しいのです。

時効の成立を確認するには

自分の借金が時効を迎えているかどうかを調べる手段は2つあります。

まず、裁判所からの支払督促などの書類が届いたケースですが、訴状の書類の中に計算書があります。
貸主が業者であれば、この計算書の最終取引日から余裕をみて5年2ヶ月以上経っていれば、時効が成立している可能性があるといえます。
なお、借金の時効が成立するためには原則として下記の期間が必要となっています。

■借入先が個人であった場合
  ┗10年以上の未払いで時効が成立
■借入先が企業であった場合
  ┗5年以上の未払いで時効が成立

この期間中に貸主側が中断事由を起こしていれば、当然中断された期間の分だけ時効日数が減ります。

次に、貸金業者に直接連絡を取り、取引履歴を請求するケースです。
この請求時には注意が必要で、「返す意志があります」と思わせる言動をしてしまうと、その時点で時効が中断するのです。 時効の援用をしようと思っていることが貸主側にばれれば、債権の消滅を阻止するために業者も手を講じてきます。

不慣れな素人が時効成立を調べるには、リスクが大変大きく、失敗してしまうと時効そのものがなくなってしまいます。 専門家による『時効チェック』を利用すれば、安心して結果を待つだけですのでオススメです。

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